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Reiko News



 ■ママのひとりごと 2009年5月20日号


空飛ぶマダム

 一週間前、久しぶりに土曜・日曜と寝込んだ。
幸い熱は上がらず、流行の新(シン)フルエンザ(これは森口麗子の造語であります)
(別名豚インフルエンザ=トンフル)ではないと、隔離もされなかったけど酷い風邪だった。
あまり休んだことがないので、一日寝たら症状は酷くても身体は元気になる。
寝ているだけではもったいないと、何だか貧乏性になる。

 で、宮崎の親友が時々送ってくる「てげてげ便」に入っていた本を読んだ。
だいたい新聞も満足に読めない日々なので、活字好きの私はむさぼる様に読んでしまった。
「おそめ」と言う題のその本は、そのまま銀座や新地が最も元気だった戦後の復興期に空飛ぶマダムと呼ばれてマスコミを賑わした、祇園と銀座に店を出し空路往復した女性の人生を描いた小説である。

 銀座に進出して「おそめ」と言う店を出し、当時銀座一を誇った「エスポワール」のママとの確執が中心となる。後に「夜の蝶」と言う映画になり、”おそめ”を山本富士子さんが「エスポワール」のママを京マチ子さんが演じたとあるので、体調が良くなると「つたや」でビデオ(DVDではない!)を借りてきて見た。 二人が争ったという男性にも興味が湧いた。映画で森雅之氏が演じたその男は在阪デパートの有力会長と言う設定だったが、俗物で、映画の終わり方も少し強引な感じがして今ひとつだった。

  「夜の蝶」と言う言葉はここから生まれたと言うが、絶妙なネーミングである。
また、実在の二人が争った男性とは白洲次郎氏だったらしい。
 イギリス仕込みの英語とマナーで吉田首相の下、GHQと対等に対峙した唯一の日本人と言われる。
テニスに興じる姿、武相荘での正子夫人とのツーショット、どれをとってもスマートである上に超のつくイケメン! 争われるのもさもありなん人物なのである。
「おそめさんって知ってる?」 京都のお客様に聞いたら、「ああ、知ってるよ」といとも簡単に答えられた。 その小説によると、ごく最近亡くなったらしい。 
一度会いたかったな・・・「空飛ぶマダム」に。

 ミーハー麗子


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